下町つれづれ記

買い物のご案内をいたしましょう。(2008年3月26日)

5分以内にお店が沢山
歩いて5分以内のところに、手作りの豆腐屋が1軒(10分くらいの所に江戸時代から14代続いた古い豆腐屋「火除け豆腐」の店もあったが、廃業してしまった)、米屋が2軒、クリーニング屋が2軒、焼き鳥屋に中華料理店、下町の温かい洋食屋、和風レストラン、そば屋、郵便局もあります(本局は徒歩8分)。下町風とは関係ありませんが、ローソン(酒あり)とサークルKに、ジョナサンもすぐ近くにあります。最近、中規模スーパーが歩いて1分の所にできました。

下町の商店街=仲町通り
買い物には、歩いて6~7分のところにある荒川仲町商店街が下町の雰囲気にあふれています。2キロほどの長さの狭い通りに、八百屋が5軒、肉屋が4軒、魚屋が3軒、下町らしくお総菜屋さんが5軒、お持ち帰りのうなぎ屋に自家製のおでん種の店、マツキヨはありませんが、大きな薬マーケットがあります。商店街にいろどりを添えるのは、韓国朝鮮布屋さんの青や赤の布地。コリアン民族衣装の仕立て屋もあります。

都電の終点にも庶民的な商店街
かんかん森から15分も歩くと、都電荒川線の終点「三ノ輪橋」駅付近に広がる「ジョイフル三ノ輪」商店街に出ます。ここも庶民的な大きな商店街です。店々から店員が今日のお勧めを呼ばわる声が響きます。有名なそば屋砂場の旧本店もあります。室町や赤坂、巴町の店から見たら見る影もない店ですが、もともと銀座にあったこの店から他の砂場が分かれたそうです。

大スーパーも
下町風とは関係ないけれど、スーパーもちゃんとあります。すぐそばに中規模スーパーのユータカラヤができました。また、かんかん森から歩いて7-8分くらいのところに、結構大きなスーパー、オリンピックがあります。肉も魚も野菜も品数がありますが、牛乳やハム類は青山の紀伊国屋に引けを取らない品揃えです。パンチェッタ(イタリア独特の生ベーコン)や乳脂肪分4.0の生牛乳(季節限定)は、デパートでもあまり見かけません。でも、さすがに生ハーブ類があまりないのは山の手と下町の違いでしょうか。2階はスポーツ用品など、3階は薬と日用雑貨に電気製品売り場。たいていの買い物はここでOK。
その先、三ノ輪橋駅前商店街の手前にイトーヨーカ堂があります。普通の大型スーパーです。昔この辺の特産だった柔らかい千住ネギはここのほか数軒のヨーカ堂にしかありません。
ついでながら、荒川区役所までは徒歩10分、保健所も徒歩7分くらいです。

(佐々木 一朗)

コモンの灯(あか)り(2007年3月26日)

日暮れ時を表す言葉には色々ある。

夕暮れ、たそがれ、大禍時(おうまがどき)等々....
でも、なぜか、灯点(ひと)もし頃という言葉の響きに心引かれる。

満員の地下鉄を三ノ輪駅で降り、ワイズマートの角を曲がると、道連れは二・三人になり、急に、暗闇につつまれる。かんかん森通りに入ると、もう、ほとんど、人に会うこともない。桜並木の枝葉が頭上を覆い、一層心細さが身にしみる。

ぽつんと灯る焼鳥屋森の家族を過ぎれば、コミュニティーハウスはすぐそこだ。十二階建ての暗闇の中に、二階のコモンだけが皓々と明かりを点(とも)している。螺旋階段をゆっくりと登る。中で思い思いに談笑したり、飲み交わしたりしている様が目に浮かぶ。 突然若い女性のけたたましい笑い声がこだまする。

廊下を走り回る子供達の間をぬけて、明かりの中にはいると、親しい笑顔が迎えてくれる。笑いカワセミの声がしたよ、と、笑いかけたら、すかさず、悪代官にはそんなことを言われたくないわと、切り返された。苦笑と共に、自分もようやく、ここの住人になれた様な気がしてくる。コモンの灯りが消えている時などは、人恋しく、ひと時の安らぎを求めて、赤提灯に足が向いてしまう。

この一年足らずの間に、心ならずも通いつめる店も増えた。
鍵屋の大正ロマン、遠太の素朴さ、大八の子持ちヤリイカのとろける味、大蛸の喧噪の
中の湯気の匂い、にびきのチンチンに熱いヒレ酒、富士のつくね、玉勝のレンコンの滋味。 たまには梵で、しっとりと落着いた気分を味わうのも乙なものだ。

しかし、何と言っても、森の家族の気取らないさり気なさが、そこはかとなく居心地が良い。太目のイーさんの手造り水ギョウザに舌鼓を打ったり、取り留めもない会話を楽しんだり、安らぎのひと時だ。近頃は、昔の事が矢鱈となつかしくなる。これも年のせいかもしれない。友人、同僚、先輩達と酒場で交わした談笑、安らぎ、を懐かしむ気持ちがわき上がってくる。

こんな、ちょっとセンチメンタルな気分の時には、なぜか唐突に、ヒューマンという言葉が心に浮かぶ。人間らしい心の持ち様、人間らしい生活、人が人らしく生きる事とは、どの様な事なのだろうか、などと、今更ながら考えたりする。これも、ここの生活に親しみ、それなりに癒されているからだろうか。

自分も、ここの生活に相応(ふさわ)しいヒューマンな人間に、ならなければいけない、などと、自戒の思いにかられる。ふと見上げる窓には、いつもの明かりがなく、暗く静まり返っている。今日は、コモンミールは休みの様だ。では、しばし、森の家族の一員になろう。

さびしさに、
ふと立ち止まり、見上げれば、
窓の灯りの、ほのあたたかき。
ゆたか

(豊 勝治)

下町の老舗食べ物屋が、かんかん森の近くにたくさん(2007年2月11日)

遠くから大勢の人たちが憧れて来る老舗の食べ物屋が、
散歩圏内にたくさんあるのがかんかん森住まいの魅力。


かんかん森の地番は荒川区東日暮里だが、50メーター先のバス通りを越えると、かつて正岡子規が住み、「根岸の里のわび住まい」と歌にもうたわれた根岸(台東区)。60年前の戦災に所々焼け残った古いしもたやや路地、看板建築の商家が昔の下町の面影を伝えてくれる。歩いて20-30分くらい以内の散歩圏内に、老舗の食べ物屋がたくさんある。

【にびき】台東区下谷3丁目3-7
100年以上続くふぐ料理屋。懐具合に応じて天然と養殖を選ぶことができる。冬の間は無休。

【山口屋煎豆店】台東区下谷3丁目3-7
明治30年創業の煎り豆や落花糖(砂糖ピーナツ)の店。近所には下町の路地風景がたくさん残っている。

【香味屋】台東区根岸3丁目18-18
下町の洋食屋を謳い文句に、あちこちのデパートなどに出店している有名高級洋食屋さんの本店。大正14年創業。

【金太郎飴本店】台東区根岸5丁目16-12
切っても切っても同じ顔の金太郎飴。結婚式の引き出物などに、自分の顔で作ってもくれる。

【笹の雪】台東区根岸2丁目15-10
元禄年間から続く豆腐料理の有名店。

【鍵屋】台東区根岸3丁目6-23
下町の居酒屋の代表的存在。もともとは言問通りに安政年間からあった古い酒屋が、戦後居酒屋を始めたもの。その建物は言問通りの拡幅で取り壊され、裏通りに引っ込んだ。近頃はやりの吟醸酒などはなく、甘口と辛口の2種類の酒しかないが、お燗の加減は抜群。つまみも安い。

【遠太】荒川区東日暮里1丁目31
老舗ではないが、大衆酒場ファンに知られた店。いかにも下町のおじさんたちが集まるといった風情の居酒屋。お婆さんが台所に立ち、孫娘らしい人が酒や料理を運ぶ。時に若い女性客の姿も見える。テレビのロケの場所になったからだろうか。

【羽二重団子】荒川区東日暮里5丁目54-3
江戸時代から200年続いた団子屋さん。昔の風情の残る本店と今風の駅前支店がある。

【川むら】荒川区西日暮里3丁目2-1
日曜日などには行列ができる店。午後も休まず続けているのがいい。日暮里駅谷中口からすぐ。そばは町の普通のそば屋より幾らかいい程度だが、お酒やつまみの種類が豊富で、こちらも楽しめる。
老舗ではないが、日暮里駅北口広場奥の【とお山】もお勧め。酒の種類が豊富でそばもうまい。つまみもいろいろできる。

【尾花】荒川区南千住5丁目33-1
都内で5指に数えられる有名うなぎ店。日本家屋に入れ込み座敷。注文してから裂いて焼くので、座敷に上がって小1時間は待たされる。予約を取らないので、昼時には行列しなければならない。でも、待つ甲斐がある味。土・日・祝日は11時半から19時半まで休まず営業しているから、ご近所の住人としては午後遅い時間が狙い目か。

【伊勢屋】台東区日本堤1丁目9-2
吉原の入り口近くで明治中期から「土手の伊勢屋」と言われて有名だった天ぷら屋。戦災にも焼け残った昔の建物で風情がある。ただ、昼食時はいつも20人から30人の行列を覚悟しなければならない。5時からの夜の部はあまり混まない。

【中江】台東区日本堤1丁目9-2
伊勢屋の隣にある同じく昔の建物が残る明治時代からの桜鍋の店。

(佐々木一朗)

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